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「シュガーマン 奇跡に愛された男」レビュー

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昨夏の「ルーツオブレジェンド」以来の音楽ドキュメンタリーを観てきました。

「シュガーマン 奇跡に愛された男」

先月のアカデミー賞で「長編ドキュメンタリー部門」の受賞作です。
おもしろかったので、そのレビューを。




  

映画のあらすじ

あるミュージシャンと彼の曲にまつわる音楽ドキュメンタリーです。
 
“1970年代初頭にデビューするも上手くいかず、商業的に失敗しアメリカ音楽界から消え去った数年後の1970年代末、どういうわけか突如アメリカから遠く離れた南アフリカ共和国で反アパルトヘイト闘争のシンボルソングとして爆発的にヒットしたアメリカ合衆国の歌手「シュガーマン」ことロドリゲスに迫る内容である。”
 
wikipedia参照 
 


 
観てから知りましたが、「アンビリーバボー」でも紹介されていたそうですね。
 
この映画ではタイトルにあるように奇跡が起きます。
そのクライマックスのシーンを観たとき、久々に鳥肌が立ちました。
映画を観て鳥肌が立ったのは、小学生の頃に観た「陽のあたる教室」以来かもしれません。
 

 
話の内容的にあんまり紹介すると面白さが減っちゃうのでこれくらいで控えます。
(知りたい方はネタバレで検索してみて)

 

見るきっかけ

実は主題のシュガーマンという曲を聴いたことがありました。(正確にはサンプリングされた曲)
 
Space Cowboy「These Dreams」


 
やたらと耳に残っていたので初めて予告観た時にあの曲だ!と気付きました。
この曲を聴いていなかったら予告にも反応しなかったと思うと、
サンプリングの文化には本当に感謝です。

 

音楽は人を奮い起こす

ストーリーのキーワードに「アパルトヘイト」があります。
アパルトヘイトとは、南アフリカ共和国で行われた人種隔離政策のことですが、
差別を受けていた黒人及び有色人種だけでなく、
白人の中にも反対の声をあげている人がいたことをこの映画を見て知りました。
治安維持の名のもと、言論の自由を奪われ国外の情報から遮断されていたという
実情もこの映画を見て知りました。
 
そんな彼らのところにロドリゲスの海賊版の音源が届き、歌詞に共感した若者が
監視下の中、口コミで音を広めていく。それが反政府運動のテーマソングとなる。
20世紀少年を思い出して、胸がアツくなりました。
 

 
音楽で世界を変えることはできないかもしれませんが、
少なくとも彼の曲はアパルトヘイト撤廃に動いた人々を奮い立たせたものだった
思います。
やっぱり音楽の力ってすごいなと強く感じました。

 

アンビリーバボーやアカデミー賞受賞の影響か、動員数が好調のようで、
4月以降も全国各地で上映されるようです。
 

シュガーマン 奇跡に愛された男 -上映劇場

 

楽曲は本当に素晴らしかったです。
今回の映画のサントラが2枚のアルバムをまとめた内容になっているようなので、
これは売れそうです。(実際、観終わって購入していた人多数いました)
せっかくなら、レコードで聴きたいと思い探してみましたが、さすがに無かったです。
 

 

劇場で観る価値のあるドキュメンタリーだと思います。

 

おしまい

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