音楽 映画

2015年は音楽映画(伝記、ドキュメンタリー)が豊作な件

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今年はドキュメンタリーとかアーティストの伝記ものとか音楽映画が豊作のようです。
これから上映予定の音楽映画作品をまとめてみました。
 
musicmovie
 



  

これから(2015年4月~)上映される映画

・WILD STYLE


 
期待値★★★☆☆
上映スケジュール3/21~
公式サイト http://www.uplink.co.jp/wildstyle/

今から33年前に制作されたヒップホップの金字塔的作品。学生時代に観たことありますが、ヒップホップはラップとグラフィティとブレイクダンスが合わさった一つのカルチャーなんだと実感しました。ストーリーとしてはイマイチですがw、音楽、ファッション、荒廃しているNYブロンクスのロケーションなど、映像から伝わってくる当時の空気はとても見応えがあります。
グランドマスターフラッシュの人力ブレイクビーツがとてもカッコイイです。(ストバスのコートでのラップバトルはウエストサイドストーリーへのオマージュかなとも思うのですがどうなんでしょう?)

 
・JIMI:栄光への軌跡


 
期待値★★★★☆
上映スケジュール4/11~
公式サイト http://jimi-movie.com/

ジミ・ヘンドリックスの伝記映画。OUTCASTのアンドレ・ベンジャミンが演じているわけですが、これが似てる!見た目もさることながら喋り方が似てる。相当の練習を積んだことがわかります。ストーリーも生涯ではなく、デビュー時の2年間(66~67年)に焦点をあてているところもいいですね。監督・脚本が「それでも夜は明ける」のジョン・リドリーなのでここも期待値を上げます。

 
・ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男


 
期待値★★★★☆
上映スケジュール5/30~
公式サイト http://jamesbrown-movie.jp/

こちらはジェームス・ブラウンの伝記映画。JBの影響を強く受けたと言うミック・ジャガーが映画化に奔走して完成したそうです。黒人のソウルシンガー系の映画だと、ジェイミー・フォックスがレイ・チャールズを演じた「Ray」を思い出しますが、タイム誌のレビューでは「(今回主役の)チャドウィック・ボーズマンはそれを超えている」とのこと。気になりますね~
彼を支えた親友と実母とのやり取りにスポットを当てながら生涯を描く内容は見応えありそうですね。ライブシーンの迫力が予告映像からも伝わってきます。

 
・Looking for Johnny ジョニー・サンダースの軌跡


 
期待値★★★★★
上映スケジュール4/25~
公式サイト http://www.curiouscope.jp/JOHNNY/

今年の本命!ジョニー・サンダースのドキュメンタリー映画。何を隠そう私、大のジョニーサンダースファンでして、ドールズ、ハートブレイカーズ、ソロとそれぞれアナログ持っているくらい好きです。出会いはウエノコウジがミッシェル時代にTV番組で好きなアルバムとしてハートブレイカーズの「L.A.M.F」を紹介していたのを観たのがきっかけです。札幌のキングコングというレコード屋でそのアナログ盤を購入して以来、今だに自分の中での最高のロックンロールアルバムとして君臨しております。

 


 
本編はドールズ、ハートブレイカーズ時代の関係者のコメントと当時の映像とでジョニーの人物像に迫るというオーソドックスな内容っぽい。でもジョニーだからきっと魅力的なんだと思う!ロックンロール好きはみんなきっとそう思うはず。
チバのコメントがすべてな気がします。

初めてロックンロールというものに出会ったのが当時先輩の先輩にもらったジョニーサンダースのライブ盤のカセットテープでした。衝撃でした。なんだこの蝉みたいな音はって思いました。
あの時にきっと俺の人生は決まってしまった。

チバ ユウスケ(The Birthday)

日本上映が未定の音楽映画

上記4作品は日本上映が決まっていて公開が楽しみなわけですが、世の中には日本での上映未定の音楽映画もちらほらあるわけです。
いつも通な音楽ネタを提供してくれるamassというニュースサイト(大変お世話になっております)で入手した日本での上映が未定の音楽映画は以下の通り。
配給会社の関係者様何卒よろしくお願いします!
 
・Amy


 
2011年に若くして亡くなったエイミー・ワインハウスのドキュメンタリー。アイルトン・セナのドキュメンタリーを手掛けた監督だそうで、未公開映像、音源も収録されているとのこと。ちなみにこの方もジミヘンやジャニスやカートと同じ27歳で亡くなっているんですよね…。本国イギリスでは7月から上映とのこと。これは日本上映ありそう。
 
 
・Cobain: Montage Of Heck

 
カート・コバーンのドキュメンタリー。ニルヴァーナのこの類は過去にも何度かありましたが、この作品ではカートの娘フランシス・ビーン・コバーンがエグゼクティブ・プロデューサーとして参加しているそうな。未発表のアコースティック音源なども含まれていて、内容の85%は初出し…本当かなぁ?事実だとしても「Let It Be... Naked」的なオチはありそうですねw
 
 
・The Ecstasy of Wilko Johnson

 
ウィルコ・ジョンソンが2013年に膵臓がんの末期と診断されてから、2014年に手術をして回復する経緯を追ったドキュメンタリー。がんが公表された当初は延命治療を受けないということだったので、13年のフジロックが日本での最後の雄姿かと思ったんですが(このときのパフォーマンスは本当に素晴らしかった)、まさかのカムバック!今年のフジロックにも出演するそうで楽しみです。↑の予告動画はちょっと神秘的ですが、監督はDr.Feelgoodのドキュメンタリー「Oil City Confidential」を撮ったジュリアン・テンプルとのことなので期待できます。本人が親日家ということもあって、日本にはファン多いからフジロック前に公開だと集客も見込めるかと。ぜひ!
 
 
・THE DAMNED: Don't You Wish That We Were Dead

 
ダムドのドキュメンタリー。私、ロンドンパンク3羽ガラスの中ではダムドが一番好きです。曲が速くてぶっ飛んでる、高校生のときに初めて1stを聴いたときに「これがパンクか!」と衝撃を受けた記憶があります。ピストルズやクラッシュのドキュメンタリーってちらほらありますが、ダムドのは今まで観たことがなかったのでこれは期待大!予告でも昔のライブシーンのはちゃめちゃっぷりが観れて興奮します。日本上映してほしいけどきっとないだろうな~せめてDVDを!
 
 
・The Wrecking Crew

 
60~70年代にLAで活躍したセッションミュージシャン集団レッキング・クルーのドキュメンタリー。このバンドのことを知らなかったのですが、上記予告映像とこの記事を読んだところ、モータウンサウンドを支えたファンクブラザーズと同じ匂いがします。ってことは、下記でも紹介している「永遠のモータウン」的な内容を連想→おもしろい!と期待値が高まります。これも上映はなさそうなのでせめてDVDを!
 
 
・We Came to Sweat

 
黒人オーナーによるニューヨーク初のゲイバー「スターライト」についてのドキュメンタリー。50年続いていたゲイバーがブルックリンの再開発が行われる過程で閉店を余儀なくされたとのこと。60年代、70年代、80年代とゲイカルチャーの変遷を辿れるのはとても貴重な映像資料だと思います。今、日本でもLGBTの話題は連日ニュースになるなど関心が高まっているのでぜひこれは上映をしてもらいたいです!
 
↓こちらの監督のインタビュー記事がとても素敵です↓
『We Came to Sweat』古き良きゲイバーが残したもの
 
 
あと、すでにDVD出ているけど日本版がないので激しく希望!↓
 
・Finding Fela

 
アフロビートの創始者、フェラ・クティのドキュメンタリー。彼のことは我がDJの師匠Timmy Regisfordのトリビュートアルバムで知りました。自身で定義したアフロビートと呼ばれる音楽で強烈な政治的メッセージを発信。結果、政府ににらまれ10回以上逮捕されるというツワモノです。ライブ映像や楽曲から戦う姿勢をひしひしと感じます。そんな興味深い方のドキュメンタリーなんですが、日本未公開はともかく日本版DVDのリリースがないのは本当に残念です。ぜひ、リリースしてほしいです!(以下は海外版のリンク)
 

過去見た音楽映画の名作3選

最後に自分が過去見た音楽映画の中の名作を紹介します。
 
・永遠のモータウン


 
もう13年も前ですか。60~70年代に隆盛を極めたモータウンレーベルのレコーディングバンド「ファンクブラザーズ」のドキュメンタリー。各メンバーが過去のエピソードを語りながら、並行して復活ライブの映像が入る構成。「What's Going On」のあのベースラインを弾いたジェームス・ジェマーソンの逸話もおもしろかったですが、なんたってライブシーン。どれもが名曲。特にラストの「Ain't no mountain high enough」は鳥肌が立つほどの圧巻のパフォーマンスでした。この映画を通じてモータウンの楽曲を幅広く知ることができたし、音楽を演奏する素晴らしさを改めて感じることができました。
 

 
 
・Control

 
23歳で亡くなったジョイ・ディヴィジョンのボーカルであるイアン・カーティスの伝記映画。全編モノクロの映像がとてもいい。イアンが抱えていた心の葛藤がとても伝わってくる映像。なんたって主演のサム・ライリーと妻役のサマンサ・モートンの演技が素晴らしいです。劇場で観たのはもう7年も前だけど、ラストのシーンがキレイだったのを今でも覚えています。
 

 
 
・MAESTRO

 
クラブカルチャーのドキュメンタリーの傑作。70~80年代に絶大な人気を誇ったDJ、ラリー・レヴァンと彼がプレイしていたパラダイスガラージというクラブのエピソードを軸にNYのクラブカルチャーを築き上げた重鎮たち(故フランシス・グラッソ、故スティーブ・ダクィスト、デヴィッド・マンキューソ、ニッキー・シアーノ、フランキー・ナックルズなど)へのインタビューや当時の映像がふんだんに収録されています。ダンスミュージックがどのような経緯で生まれたのか、そしてクラブカルチャーが人々にとってどのような存在だったのかを知ることができます。これ、ディレクターズ版を持っているんですが、特典映像にマンキューソの音響解説、トーレンスターンテーブルの変遷、ラリーとティー・スコットの対談などマニアにはたまならない内容となっています。
 

 
 
と、今年公開になる音楽映画だけでもたくさんありますし、過去の名作と呼べる作品もたくさんあります。映画からその音楽を知って好きになる、そんな体験も素敵だと思います。参考になれば幸いです。
 
 
 
おしまい

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