「覚悟」(栗山秀樹・著)レビュー

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いよいよ今週末は日本シリーズでございます。

わが日本ハムファイターズが巨人軍にどんな戦いを繰り広げるか?
とても楽しみです。

そんな、日本シリーズ開幕前に日ハム栗山監督の著書「覚悟」
読みましたのでレビューを。




  

概要

栗山さんが北海道日本ハムファイターズの監督要請を受けた経緯から、シーズンに入る前の選手とのやり取り、栗山さんが尊敬する三原監督、野村監督らから学んだこと、
シーズンを戦っていく上での気付きや印象に残っていることを時系列に沿って
記述している手記、備忘録のような内容でした。

 

感心したこと

監督就任時にも言っていた、
「とにかく熱さを持って前に進む。チーム、選手のためになれるか、前を向いて行きたい」
という言葉を体現していたんだなと。

選手を心底信頼して、選手が力を発揮できるように万事を尽くす、
そのためには自分の“個”はいらない 

この考えを徹底して実行していたことが本を読んで改めて伝わりました。

 

共感したこと

本の中で、

“ 「教えてるつもりなんだけど」のつもりはいらない。つもりは言い訳だ。” 

ということが書いてありました。
選手が望んでいることをできないのは教えてないからであって、教えてない指導側の責任だ
という内容でした。
これには共感しました。
野球の世界だけじゃなく 、部下・後輩がミスをする、思うように動いてくれないという場面は
よくあると思います。自分も先輩の立場でこういう場面に遭遇したことはあります。
「なんでだよ!」と怒りたくもなりますが、教わってないからと考えると納得できます。
最近の若者は礼儀を知らない⇒だって親や学校で教えてないから
↑こう思っていたので、とても共感しました。
ただ、これを責任問題があれば即バッシングや進退に結び付くプロ野球の世界で
公言し、「打てなかった、勝てなかったのは監督である自分のせい」と言えるのは
すごいと思います。選手を心底信頼しているからこそですね。

 

感想

日記に近い書き方だったので、会見やインタビューで見ていた栗山監督の人柄が
存分にわかる内容でした。
ジャーナリスト出身だけあって文章も分かりやすいので読みやすいです。
注文をつけるとすれば、監督就任時の紆余曲折はもっと突っ込んで書いてほしかったです。
おそらくシーズン中の執筆だったこともあって、本にライブ感があってよかったと思う一方で、
栗山さんの選手のマネジメント方針や組織論なんかは別のかたちで
まとめて読んでみたいと思いました。(きっと売れますし)

今シーズン、もう一度黒ラベルで祝杯をあげさせて下さいな。

 

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おしまい

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