先日、フジテレビで放送されたロック特番がとてもおもしろかったんです。
「THE ROCK STORIES」
エルビスプレスリーからレディオヘッドまでロック約60年の歴史を映像と日英ミュージシャンのインタビューで振り返る計6時間に及ぶトークドキュメンタリー番組でした。
民放でこんなにロックを掘り下げてしかも6時間も長尺とって特集してくれることが嬉しかったです。
内容もとても素晴らしかった。
ロックの歴史をおさらいできたし、日本のミュージシャンの厨二っぷり(無邪気さ)が見れてよかったです。
ちょっとレビューを書いてみました。(ネタバレ入ってます)
グッときたシーン(ネタバレあり)
なんせ6時間もあるので見所が随所にありました。
その中でもグッときたシーンは以下の3つ。
①チバがローリングストーンズにライバル心
チバとTHE BAWDIESのROYとの対談でストーンズが最近出した新曲がカッコいいという話に。
ROYから聴いて初めて知ったチバが「絶対負けたくねぇ」と言い放ったところが
グッときました。
話題に上がったストーンズの新曲、たしかにカッコいいですね。
こういうロックの歴史を振り返る時はある程度取り上げられる人が決まっているものです。
この番組も概ねそのセオリーに従ってはいたんですが、意外だったところが2点。
一つがDr.Feelgoodが取り上げられていたこと。もう一つがこのレスポールです。
ギブソンのレスポールギターを知ってる人はいても、このギターがこの人のシグネチャーモデルということを知ってる人は意外と少なかったりします。(参照)
その他、多重録音やリバーブを発明した「エレキギターの父」と呼ばれるすごい人です。
そんなレスポールさんがポールマッカトニーとの対談で、ポールに「僕の曲を知ってる?」と尋ねると、ポールは即答。
自身の初めてのライブでレスポールさんの曲をやったことを話して、レスポールさんがとても喜んでいるシーンがグッときました。
番組構成で驚いた点の一つ、Dr.Feelgoodの取り上げ。
間違いなくチバがフェイバリットに上げたからだと思いますが、個人的には嬉しさ半分、「いいの?」という戸惑い半分でしたw
チバがギターのウィルコジョンソンの話をしていたとき、ふと、「ウィルコジョンソンがいなかったらアベフトシ(というギタリスト)はいなかった」と言ったのがグッときました。
9年前の幕張メッセでのミッシェルの解散ライブ、アンコールに出てきたアベが、ウィルコお得意のマシンガンのようなギターの構えをしたシーンを思い出して、胸がアツくなりました。
ギターウルフのセイジさんがSEX PISTOLSについて語る時、
「セックスピストルズと言えばビリーだよ」と言ったシーンがグッときました。
ビリーとは、ギターウルフの元ベーシスト。
シドと同じフェンダーの白いプレベを低い位置でブリブリ弾いていたのを覚えています。
セイジさんのサングラスの奥の眼がすごく遠くを見ているような気がしてジーンとしました。
ここをもっとこうしてほしかったこと
番組内容は申し分なかったし、何より6時間もやってくれたことに感謝の気持ちでいっぱいなんですが、そこは15年来のロック少年な私ですので、
少しばかり「ここをこうしたら・・・」的な要望もありました。
・エルビス以前のロックンロールのルーツのことにもふれてほしかった
(ロックってそもそも何なの?という視聴者のためにも)
・エディコクランも入れてほしかった
・ヒロトとマーシーのトークをもっと観たかった
(てか、全体的にトークもっと観たかった)
・ポールウェラーにTHE JAM時代のエピソードを話してほしかった
・パンクのくだりにThe Damnedを入れてほしかった
・90年代(RHCP、NIRVANA、RADIOHEADなど)の尺がもっとほしかった
・00年代以降も観たかった
・日本のロック史も観たかった
まぁ、こういうのは言いだせばキリがなくなりますがね。
ただ、本当に民放で6時間もとってやってくれたってことだけでも感謝です。
ロックってやっぱいいな
出演している日本のミュージシャンがビートルズやストーンズについて語り合うさまは中学生のように無邪気で楽しそうでした。
大人を童心に帰らせるくらい夢中になれるロックってやっぱりいいなって思いました。
この番組を通じてロックに目覚める 少年少女がいたら制作者も嬉しいはずだし、僕も嬉しいです。
ぜひ年1回くらいでやってほしいです。
それと、以前制作した「Rock'n'Roll mix」以下で聴けます。
ロックの歴史がちょっとわかる80分、よかったら聴いてやって下さい。
(Flash非対応のスマートフォン使っている方はコチラからご覧下さい。)
おしまい