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「永遠の0」レビュー(後半ネタバレあり)

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2013年の映画見納め。久々に映画館で映画観ました。
ということで今回は「永遠の0」のレビューを。
 
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百田尚樹のベストセラーを映画化

百田尚樹のデビュー作にしてベストセラーが原作のこの作品。

 
あらすじはこちら
 
僕は原作を読んで映画を観たくちです。
原作にはとても胸を打たれました。話の中でちょくちょく入る主人公宮部久蔵の関係者たちの述懐。小説というよりは歴史の教科書の解説っぽくなっていますが、「海賊とよばれた男」を読んで以来、近代史とりわけ戦争史の関心がめちゃくちゃ高まってる自分にとっては細やかな描写歴史背景の補足説明はとても読み応えがありました。
映画ではこれらの回想シーンがどのように演出されるか、また数あるエピソードのどれを取り上げるのかに注目していました。

 

映画の素晴らしかった点

観ての感想、おもしろかったです。
原作を読んだ人でも楽しめる、決してガッカリするような内容ではなかったと思います。
以下、素晴らしいと思った点3つ。
 
①話を140分に収めた構成
小説が原作の映画、ガッカリされる大半の理由が“映画の尺(おおむね2時間)に収めるために原作の内容を大幅に端折るないし手を加える”です。原作を知ってる人からするとせっかくのいい話を台無しにされた気持ちに、知らない人からすると肉抜きされた内容が理解しづらかったりしますよね。
この作品も例に漏れず原作を再構成しています。ただ、それが物語の雰囲気を壊すことなく、うまくまとめられて140分という上映時間に収まっていました。脚本は監督の山崎さんが担当していますが、構成が決まるまでには紆余曲折があったんじゃないかなぁと思います。
 
②キャスティング
出演陣、良かったです。
日経新聞のレビューでも書かれていた2つの時代を役者の体型で区別していたのはとても印象的でした。
永遠の0 小柄で凜々しい日本兵 :日本経済新聞

現代の孫役の三浦春馬が178cmのスレンダーな体型に対し、戦時中の岡田准一、浜田岳、染谷将太が170前後で皆小柄。時代の違いがうまく表れていた気がします。

出演陣の中でも特に素晴らしいと感じたのが、新井浩文。

アウトローな役柄がハマってました。

あとは橋爪功、夏八木勲の2人のいさおさんもとても味のある演技をしていました。

夏八木さんは今年5月に逝去されていますが、この作品の他にも「そして父になる」や「終戦のエンペラー」など今年公開された話題作にも多く出演。最後まで名バイプレイヤーだったことがわかります。
 
③VFX(視覚効果)
VFXはCGやイラストやミニチュア模型などを駆使して造り上げる視覚効果のことで、今作品の山崎貴監督が所属する株式会社白組は日本のVFXにおけるパイオニア的存在。
代表作に「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズやキムタク主演の実写版ヤマトなどがあります。
今回も素晴らしい仕事をされてました。ゼロ戦での飛行・空戦シーンの臨場感が凄かったです。アメリカ軍が撮影した実際の記録映像とのギャップがなく、かつ鮮明でした。
vfx
原作で読んで想像していた映像が目の前の大きなスクリーンに広がることに興奮しました。
このVFXの映像だけでもこの映画を観る価値はあると思います。
 

 

 

 

 
<<<ここからはちょっとネタバレになります>>>
 

 

 

 

ネタバレ(要望)

ここからはネタばれ。
とてもよかったとは言え、「原作のあそこが~」みたいなことはやっぱりあるわけで。
そんな要望を挙げていきます。

・伊崎の孫
伊崎の回想時に孫がいませんでしたね。伊崎の葬儀のシーンもなかったから、余計に残念でした。

・ラバウルのエピソード
名人3人による宙返りショーの話を盛り込んでほしかったです。まぁ、難しいですけどね・・・

・高山さん(姉の恋人)の不在
登場させてほしかったというよりは、武田との口論(特攻とテロ)のシーンを観たかったです。

・模擬空戦
景浦との模擬空戦のシーンがあったのは嬉しかったんですが、景浦を交わすシーン、「左捻り込み」が忠実に再現されていなかったような気が?あそこはきっちり描いてほしかったです。
 
とまぁ、挙げればキリがないですし、あれもこれも含めると映画作品として収拾つかなくなっちゃいますしね。
パラシュートで落下する敵を撃った話や海軍の稚拙な戦略、桜花の話などを含めるととても大きくなって、本筋からもちょっと離れてしますしね。
 
というわけでまとめると、原作からの落差あまりなし、映画館で見る価値あり、
という感想でした。
 
映画「永遠の0」オフィシャルサイト
 
関連記事:【本】「海賊とよばれた男」(百田尚樹・著)レビュー
 
おしまい

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