今年も書けました。
ミッシェルガンエレファントが解散して9年が経った
ミッシェルガンエレファントが解散して10年が経った
ミッシェルを名盤で振り返る①「Chicken Zombies」~解散から11年~
ミッシェルを名盤で振り返る②「Gear Blues」~解散から12年~
名盤レビュー。3回目は5thアルバム「CASANOVA SNAKE」です。
初めて聴いたときのとまどい
高校進学が間近に迫った中3の春、胸を躍らせてデパートのCDショップに行ったことを覚えています。大好きで半年間ずっと聴いていた「Gear Blues」の次のアルバムということで期待値がとても高まってました。取り寄せていたアナログ盤を受け取り、実家のリビングのターンテーブルに乗せた瞬間、衝撃を受けました。
「・・・思ってたんと違う。。」
重くてゴリゴリしていた「Gear Blues」に比べて、タイトでシャープな曲調・・・そして、、、ギターウルフっぽい。。
今聴き比べるとかなり違うんですが、当時はダブったんですよね。ロカビリーの要素ですかね。
ギターウルフは嫌いというわけではなくむしろ好きだったんですが、ミッシェルがギターウルフに寄っていった気がしたのと「Gear Blues」の延長を想像していたのとで、この曲調は意外でなかなか受け入れられなかったことを覚えています。
好きになるきっかけはそれから3年半後。解散ライブに行ったときです。
ドロップ→バードメン→ゲットアップルーシーからのデッドスターエンド。
これがこのライブの中でもTOP3に入るカッコよさで。「こんなにカッコよかったかこの曲!?」とモッシュしながら驚いていたのを覚えています。
そして解散までの道のりの中で、このアルバムがあったから次作の「RODEO TANDEM BEAT SPECTOR」やSABRINA2部作があったんだなと思うと発売当時とはまた違う印象を持ちました。
好きな収録曲
ロカビリー調の曲が多いのがこの作品の特徴。
3曲挙げるとしたら・・・以下の通りです(上記で紹介している「デッドスターエンド」は除く)。
・ヤングジャガー
最初のギターリフがたまりません。そして「LONDON CALLING」のときのTHE CLASHぽさを感じます。
・ピストルディスコ
このアルバムを象徴する曲。タイトなスネアに高速のギターリフ。曲名にも因んで踊れるキラーチューンです。僕が初めて人前でDJをしたときにもかけました。
・リボルバージャンキーズ
このアルバムの中でも最も有名で人気のある曲ですね。うん、いい曲ですもん。ライブでも何度も聴きましたが、盛り上がり方が半端なかったです。ライブ時の冒頭のレゲエver.がたまらなくて、解散ライブのときは過去の曲の歌詞に出てくる女の子たちに別れを告げて・・・あれは泣きました。
そして間奏時には定番となったウエノの「Hey!Ho!Let's Go!」の合唱。これのおかげでRAMONESの曲を知った人多かったんじゃないかな。僕もRAMONES聴くきっかけはこれでした。
コピーバンドでも度々演奏しました。大学の学校祭のステージで演奏したときは気持ち良かった。あとで友人から「PAさんもノリノリだったよ」って聴いて嬉しくなったのを覚えています。
ライブを経て、時間を経て、聴いた印象も変わる
このように第一印象はよくなかった「CASANOVA SNAKE」ですが、ライブを通じて楽曲の良さに気付き、また時間が経って(解散してから)聴くことで(最初のときとは)違う聴こえ方がしたり、昔のバンドの音源を聴くことでこのアルバムの曲がどういう影響を受けたかを知ったりして楽しむことができました。
今聴いても改めて思うのはこのアルバムを出した頃が一番勢いがあったんだなということです。全国ツアーだけではなくアメリカツアーも行っていましたし、ライブ盤も出していましたしね(収録曲のBPMの速さは今聴いてもヤバいですねw)。
そんな前のめり感がパッケージされた作品だったんだなぁと感じます。
それまでとは違うミッシェルの魅力を感じられた一枚、名盤は色褪せない。
おしまい